ちょっとは顔あげて歩こう、という話

 

小学生の頃、6年生の人から告白された

 

じぶんが何年生だったかはよく覚えてない

 

運動会で披露するダンスの練習中に一目惚れしたってもらった手紙に書いてあった

 

ありえないと思ったし嘘だと思った

 

その頃のじぶんは典型的な調子に乗ったガキで、恥ずかしかったし周りにいじられるのも嫌だったからぜんぜん嬉しくなかった

 

その後も手紙を結構もらって、毎週グラウンドでサッカーの練習してるから見に来て欲しいとか、かわいい、とか

 

で、ついに給食食べてたら知らない上級生が「ららちゃん、ちょっと」って呼び出してきて

ついていったら1クラス分くらいの上級生が待ち構えてて怖くて怖くて

中からその人が出てきて、

「一目惚れしました、ほんとに好きです、こんな俺ですがよかったら付き合ってくれませんか」って言われて

怖かったし、よくわかんなかったし、自分がなんて答えたかの記憶はまったくないけど、たぶん考えさせてください、的なことを言ったんだと思う

 

次の日、その人だけがわたしに会いに来て「あの時は周りにいっぱい人がいたしふざけた感じになっちゃったけど、ほんとに好きだから」って言われて、わたしの友達もその場にいたし、見栄張りたかったのか、迷惑ですみたいなこと言っちゃって

そのまんま気まずくなって終わった

 

その後も手紙だけはちゃんと残してたまに読み返したりしてた

やっぱり罰ゲームだったのかな

小学生ってよくわかんないよね

 

わたしは子どもが嫌いです

それはたぶん、子どもだったころのじぶんが嫌いだから

 

子どもの頃の記憶なんて極力無くしたいからそんな思い出もぜんぶ消してたみたい

 

さっき行ったコンビニの店員さんが告白してくれた人に似てました

 

ふと思い出して、だから恋愛とかが嫌いだし怖いし信じられないのかなって思いました

嬉しいことなのにじぶんが子どもだったせいであんまりよくない思い出になってる

 

普段下ばっか見て歩くし通りすぎる人の顔見れないんだけど、見たほうがいいかもしれないな

 

 

告白とかされるの、人生でその1回だけだったかもしれないのに

 

いまその人に会ったら、また一目惚れしてくれますかね

8/30

 

 

 

10/4追記

さっきまたレジにいるの見た

レジは2つに分かれていて、すごく混んでいたからどっちに呼ばれるか分からなくて、そわそわしてたら目が合った、なにか気づいた目をしていた、気がする

その人はよく見たら小学生の頃からなにも変わってなかった、ごく少ない記憶にぴたっとはまった

わたしをみてどう思ったんだろう

たぶん一生聞けることはないし知る機会も無いと思う、でもこのコンビニにはまたくるし、きっと目が合う

 

その人とは違う方のレジに呼ばれました