ザ・スランバーズ
3/3(火)
今日が雛祭りだと知ったのはついさっきのこと。
ザ・スランバーズというバンドに誘われ"若者が避けるべきライブハウス"に行ってきました。
スランバーズのライブを観るのは2回目、前よりも会場が広くお客さんも多かった。
SEとともに1人ずつ現れたメンバーはセンターで丁寧なお辞儀をし自分の位置につく。この時点で今日の大トリは彼らでないとダメだったなと思った。
「クソコロナ、色んなイベント中止にしやがって」
ボーカル、智則さんが言った。怒りというよりは音楽やライブへの愛だった。主催者への感謝を述べたあとドラム、ナナカさんのカウントから曲が始まる。
ザ・スランバーズは、とにかくバランスが良い。
見た感じもベース、瑞樹さんが左利きだから\/ギターとベースのネックがこんな感じで、良い、伝わる?
彼らの創る音楽は、まあわかりやすく言っちゃうと渋い、かなり渋い、このようなジャンルの音楽は、若い世代がやっていると「あえて」って感じがしちゃうのに彼らにそんな事は一切思わない、集まるべき4人が集まり、体から自然と滲み出た音楽がこれだったのだろう、どこまでも音楽とバンドが好きな事がしっかり分かる。
「さらば、あこがれ」サビを口ずさめて嬉しかった。
ボーカル、智則さんの声はなんて心地いいんだろう。というか、人生何周目?バツ2?みたいな落ち着きがある。(これは捉えようによっちゃあ悪口だな笑)
ステージではないところで話してやっと同世代だと実感できて安心する。彼はすごい。さすが奥田民生スピリット。彼の書く歌詞は日々抱えているどこにも吐き出せないモヤモヤをドラマに変えてくれる。スカッとして気持ちがいい。素直なんだと思う。
ギター、京悟くん(本名より先にぶーちゃんというあだ名で脳に登録されているので恥ずかしいけどここでは京悟くんと呼ぼうかな!)
ギターソロがかっこいいのは当たり前、それは置いといて、アクセントとしての曲への溶け込み方、音の作り方、めちゃくちゃ良い。スランバーズの曲は1度全部を聴いてから京悟くんのギターの音だけを聴きにもう一周したくなる、噛めば噛むほど系の味がする。たまに出ちゃう笑顔がキュートね!
ベース、瑞樹さん、私は彼のリズムの取り方の虜だ......決めの部分でネックを少し下げる瞬間や肩の動きを見ているとこっちの体も低音に揺れる。ベースは音を支えるなんて言い方をするけど、支えるというよりかはみんなを持ち上げている。なんかお父さんのような感じがするね(これは適当に言いました)
ドラム、ナナカさん、一発一発のシンバルが力強くて憧れる。あんな風にドラムが叩けたらと少し嫉妬する。メンバー間でアイコンタクトをするバンドを見ると好きになっちゃうのだけど、彼女のアイコンタクトは単なる"確認"ではないような気がした。もっと深いところまで通じているんだなと、計り知れないパワーを感じた。あとハイハットの上にちっちゃいタンバリンがついているドラムセットは無条件に好きです。結果、好きです。ドラムが彼女でよかった。
今日の会場はステージを上から見下ろす形だったのだけど、前に立っている3人がドラムを囲む状態で演奏する瞬間があまりにもかっこよくて、スランバーズ最終形態、最強が出来上がっていた。あの瞬間待ち受けにしたいな。
最後の曲、ミュージシャンとして折り合いをつけるため新曲を持ってきたという彼らに救われたのは他でもない、クソコロナのせいで大変な思いをしているライブハウスと主催者だ。愛で始まり愛で終わる。
会場に着いた時「歌詞書けたで!」と京悟くんに言っていた智則さんを見ていて期待の膨らんだ朝完成したばかりだという新曲は、膨らんだ期待を見事に針で刺してぶち割ってくれた。
ライブが終わって自然と「次のライブ楽しみだなー」なんて思って、また観に行くことを本能が決めつけていた。
ザ・スランバーズ、ファンです。これからも応援しています。